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うっとりと実って

うっとりと実って

海外旅行保険使いました

旅話「旅行保険使いました」

パリのホテルに往診(旅行保険使いましたvol.1)

お腹が痛い、そしてこの嘔吐感。こんなこと大人になってからなかったのに。

パリ滞在5日間の旅行の3日目の夕方、私は途方にくれていました。旅行前日までの長時間の残業、パリの寒さ、旅行の疲れ、一度に全て襲ってきたように、急な腹痛に襲われました。

一応、日本から持参した胃腸薬をのんだものの効果なし。健康に自信があるわけではないですが、日常的に無理をしない生活を心がけているためか、持病といえるものは特にない私。胃薬なんて日頃使っていないので、使い慣れた薬ではないのです。

昼過ぎから薬を飲んで安静にしているのに、痛みが引く気配はありません。個人旅行の一人旅なので、明日までに治るのであればいくらでも安静にしてます。なんとしてでも治すつもりで、絶食して(既に食欲なし)水だけ飲んで寝てました。

その日の夜22:00頃。痛みのためにぐっすりとは眠れずにうとうとしていましたが、時刻を見てついに決意!

お医者様に往診に来てもらおう。

このままでは明日までに治らないかもしれません。実は明日の夜には予定があるのです。新オペラ座にバレエ「くるみわり人形」を観に行く予定が。

パリに着いた次の日にバスチーユまで行って、チケットとってきたのに、このままでは…。

クレジットカードについている海外旅行保険をいまこそ使う時!
さっそく、コールセンターに電話をかけることにしました。

(vol.2へ続く)
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お医者様が来る(旅行保険使いましたvol.2)

現地時間でも真夜中に近いせいか、コールセンターになかなか電話がつながりません。

つながっても、「お待ちください」みたいな日本語メッセージが流れるだけで、係りの人が出てこないのです。

フリーダイヤルだったので、5分おきくらいにかけなおしていたら、ようやく何度目かでつながりました。

状況を説明してお医者様を呼んでほしいことを告げると、日本語のわかるお医者様はむりですが、英語のわかるお医者様を呼んでくれるとのこと。

OK、充分です。ここはパリ。私の語学力では、フランス語のお医者さんよりは、英語のお医者さんの方がまだ意思疎通の希望が持てるというもの。

20分くらい待った頃でしょうか。フロントから電話があって、お医者様到着!

あいさつもそこそこに診察してもらおうとしたのですが…無理でしたやっぱり。症状の説明は。

日本語だったら「胃の辺りが痛くて、嘔吐感があります。痛みはしくしくというか、ときどきじんわり痛むという感じで(以下略)」と、言葉と身振りで説明できますが、英語でそんな細かいニュアンスを説明できません。

途方にくれる私。困惑するお医者様。

仕方がありません、またコールセンターに電話です。

クレジットカード会社の無料サービスに「困った時の通訳サービス」みたいなのがあったのです。

こういうときのためのサービスですよ、うん。真夜中で申し訳ないけど。

最初の係りの人がでてくれたので、通訳をお願いしてなんとか診察。

先生はなにやら私に説明、メモ用紙に達筆なメモを残し、さらに電話口で係りの人に説明した後、「アデュー、おだいじに」ってかんじで去っていかれました。

あれ、先生何かお忘れじゃありませんか?
私、まだお腹痛いんですけど……。

(vol.3へ続く)
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コーラはOK?(旅行保険使いましたvol.3)

診察が終わって立ち去る先生、残された私。あれ?薬は…?

とりあえず、先生の謎のメモの内容を聞かなければと、電話口に駆け寄る私。

コールセンターの係りの人(以下係の人)「メモには3つの薬の名前が書いてあります。薬の内容は上から(以下略)」。

とにかく謎のメモは処方箋だとわかりました。診断結果は「胃が荒れている」でした。

私「薬の内容はわかりましたが、その薬はどこで?」
係の人「明日の朝、薬局に買いに行ってください。」

ここでようやく思い出しました。そう、フランスではお医者様は薬を出さないのです。

お医者様は病気を診断して、処方箋を出すだけ。患者はそれを持って、薬局に薬を買いに行く。

どこかでそんな話をきいたことがある…。日本でも、そういう病院がありますね。

でも、緊急で呼んだ時くらいお薬出してくれてもいいのでは?例外なし?

「明日の朝」ってことは、夜明けまで私このままですね。

そういうことなら、朝になってから往診に来てもらった方がよかったですよね。すみません、先生。

係の人の話はまだまだ続きます、「食べ物についてですが」。胃を荒らしているから食事の制限ですね。

「消化のいいものをよくかんで食べてください。」そりゃそうでしょうね。
「バナナがいいです。」やはりバナナは万国共通の「栄養があって消化のいい食物」。
「コーヒーとオレンジジュースはだめです」これも当然。
「コーラは結構です」そうコーラは……?

私「…コーラはいいんですか?」
係の人「はい、コーラはいいそうです。」

コーラは本当にいいんですか?胃に悪そうですが。まあいいか、飲まないし。

お礼を言って、電話を切りました。

夜が明けてからフロントで薬局への道を聞いて、徒歩で薬を買いに行きました。

ついでにスーパーでバナナを買いました。

(vol.4へ続く)
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請求手続き(旅行保険使いましたvol.4)

バナナで朝食。ようやく手に入った薬を飲みほっと一息ついた頃、コールセンターから電話が。

パスポートの顔写真の入ったページとクレジットカードのコピーをFAXして欲しいとのこと。

「今ですか?」と確認すると「今です」。ホテルのフロントでお願いして送ってもらいました。

結局、この件に関して現地でかかったお金は、

・薬代(全部で当時の日本円にして3,000円くらいだったと)
・FAX代(憶えてませんが微々たるもの)

でした。

真夜中の往診料と診察料は、全く知らないままです。

コールセンターへの電話はフリーダイヤル。ホテルの部屋からでも無料でした。

自分でお医者さまに行って帰国後保険請求の場合は、おそらく現地では自分持ちなのでは?

私の場合は、コールセンターから呼んでもらったので、必要ありませんでしたが。

帰国後保険の請求手続きです。もちろん薬代の分です。

保険の連絡先に電話して、必要な手続きを質問

係りの人「カルテを送ってください」
私   「カ、カルテ?処方箋ならありますが」
係りの人「それで結構です」
私   「ええと、先生のメモ書きみたいな、走り書きで(大変失礼)……。」
係りの人「それで結構です」

送りました。カルテと一緒にパスポートのコピーも送ったような気がします。クレジットカードの番号は、一筆添えたかな?

保険の請求番号みたいなのも電話で聞いて、封筒かどこかに書いたような気が。すいません、このあたりうろおぼえです。

後日、免責分を除いた金額が、クレジットカードの口座に振り込まれたと思います。

保険は使わないに越したことはないけれど、あるとやはり安心です。

私はクレジットカードについている海外旅行保険を使いましたが、カードによっては「旅行代金の一部の支払いに使っていなければ使えない」ものもあるらしいので、使用条件を確認しておいた方ががいいですよ。使えないと困りますから。

あとは、コールセンターの電話番号。

「海外旅行保険の手引き」みたいな小冊子があると思うので、トランクに入れておくこと。持っていなければカード会社に請求すれば送ってくれると思います。

え、腹痛はどうなったですか?朝、薬を飲んで昼には回復していました。

当然、夜には行きましたよ。新オペラ座にバレエを観に。とてもすばらしい夜でした。

ありがとう先生。ありがとうコールセンターの人。


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